2017年7月23日(日)
家の近所に音楽学校や音楽スタジオがあるので楽器を持ち歩く人を良く見かけます。ほとんどはギター、またはベース?こちらが知らないだけで本当はスターかもしれませんし、プロかもしれない。でも人を見た目で判断するならきっとアマチュアの人たちです。
ギターを背負う姿は、普段リュックサックしか背負わない人種からすれば、ちょっとした憧れの対象です。好きなことに打ち込んでいる風貌は眩しく羨ましさを覚えます。…が、それだけでは月々の家賃が払えない現実を目の当たりにしている気がして息苦しい思い。頑張って!っていくら願ったってアホほど売れる人なんてほんの僅かな職業なわけですし。
飼い犬にお手を教えるような優しさで、夢を叶えた成功者が『夢を見る』大切さを寝苦しいほど説いてくれますが、結果、見ただけで叶わなった大量の夢たちは行き場を無くして、次代のスターを生み出す“肥やし”となるしかないのでしょうか。あきらめた夢を胸の奥にしまって“夢を託す”なんて爽やかに言い換えながら。
18歳の若者に「時は金なり」はさほど響きませんが、時間も夢もだいぶ失った今ならわかる本当の意味。それにしても25年売れ続けるなんて奇跡の所業だと最近テレビから流れてくるMr.Childrenとdocomoの25周年記念ムービーを見ては思います。「時は金になりました」。
ミスチルのデビュー曲『君がいた夏』を聞いていた頃の自分と最新型の自分とを間違い探しにして比べてみたら、いくつ見つけられるのか答え合わせするのが不安です。
当時は、お金の都合で外食は立ち食いそばの“かけそば”ばかり、ねぎとわかめがちょこんと乗ったかけそば220円。今でこそ貯金はしていますが、水曜日は立ち食いそばの日と決めています。390円のきつねそばでなければ満足できない身体になってしまったことに最低限の進化を感じています。
ギターを背にしてかけそばをすする人と華やかなステージ上でギターを鳴らす人の違いは何だろう?とよく考えます。何もかも違うのかもしれないし、本当は何の違いもないのかもしれない、でもひとつ決定的に違うのは立っている場所。
大切なのは何をするかよりも、どこにいるか。かもしれません。
ここにいるか、そっちに行くか、富士そばにいるか、ミスチルにいるか。居場所によって大きく左右されると思うのです、夢もわかめも。