2018年7月11日(水)
ワールドカップも大詰め、フィナーレに向けて盛り上がって参りました。負ければ終わりのノックアウトステージは勝者よりも敗者の振る舞いに心奪われます。世界ランキング3位のベルギーを相手に日本が見せた土壇場での壮絶な負け方はチームの価値を高める美しい散り際でした。
VAR(ビデオアシスタントレフェリー)の導入が何かと話題の今回のワールドカップですが、試合後の“ユニフォーム交換”がほとんど見られないことも特徴と言えます。試合後のユニフォーム交換はサッカーではお馴染みの光景で、相手への敬意を示したり健闘を称え合う意味合いがある、言わば様式美のようなものです。高校野球で言うところの負けたチームが甲子園の土を袋に詰めて持ち帰るのと近からず遠からずだと思います。
サッカー未経験者でもちろんユニフォーム交換未経験者なのですべて想像の範疇ですが、あの試合後のユニフォームの汗、匂いは相当なレベルのものだと思うのです。そこにフェアプレー精神、敬意、愛がなくては成立しません。普段その辺を歩いていて誰かの汗びっちょびちょのTシャツを交換して着るなんて考えられませんから。着せる方だって嫌だと思います。
そんなユニフォーム交換がこのワールドカップでぱったり見れなくなったので、公式に禁止されたものだとばかり思っていたら実はそうでもなさそうです。業界の自主規制でしょうか。当初の目的であった敬意を示したり健闘を称え合うところから外れて、ユニフォームそのものに目的がずれてしまったからでしょうか。今、アルゼンチンの10番のユニフォームの価値は計り知れないものがありますし。
ファイナルはフランス対イングランド?試合後の両チームのユニフォーム交換は見られるのでしょうか。そこに愛はあるのでしょうか。
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