2018年10月3日(水)
日曜日、渋谷のヤマダ電機で雨宿りしました。
たまに家電量販店に行くと時代の進歩をまじまじと感じるのですが、驚くだけ驚いてわざわざ買うことはまずないのです。だから時代の進歩が我が家までやって来ることはなく、うちはきっと2005年くらいの便利さで止まっているのだと思います。液晶テレビとブルーレイレコーダーがあるレベルです。
そのブルーレイさえ一枚も持っていないので、進歩ってまあまあ無駄足なものもたくさんあるのだと思います。ヤマダ電機の店先で開催されていた何の大抽選会かわからない大抽選会でうまい棒をもらい帰りました、台風も近づいていましたし。
そんな2005年で止まった部屋で今、時代の進歩をひしひしと感じているのは、ご存知、アマゾンプライムです。
先日いよいよ加入したのですが、もう地球何周分も言われている通りにアマゾンプライム便利です!
買ったものは翌日に配達されますし、『ドキュメンタル』や『有田と週刊プロレスと』など地上波で見れない番組とか、ドラえもんの昔の映画とかを思い切り楽しめます。おかげで「テレビなんて観ないよ」なんてカッコつけることもできます。
テレビを見なくなるということは、リモコンに触れなくなるということなんですが、信じられないことにうちの液晶テレビはもう10年近く使っているわりには、リモコンの文字は薄れることなくハキハキと見えているのです。
かつてリモコンは、常に“家族から見えるところ”に置かれチャンネル争いを制した者のみが手中に収められる大変人気のあるものでした。それゆえ傷つき、かすれ、ボタンの溝パンパンに埃や手垢が詰まるのが宿命であったわけです。
平成生まれの人にはわからないかもしれませんし、ひょっとしたら僕にしかわからないかもしれませんが、昔はテレビのリモコンをサランラップで包む風習があったほど、リモコンと小汚いはイコールなものでした。
そんな姿を見かねたキレイ好きの人が始められたのでしょう。リモコンにラップをすれば次のテレビを買うまでの間、リモコンは新品の装いを保つわけです。子供の頃、近所のお宅で見た大きなリモコンにはピッチリとラップが巻かれていました。それにどれほどの意味があるのかを小学生の僕にはわかるはずもありません。ただそのリモコンは大人になった今の僕の心の中でも美しく輝いています。想い出も新鮮なままに、サランラップ。
2018年、そのお宅のリモコンには変わらずラップが巻かれているのでしょうか。親から子へ、その風習は受け継がれているのかは非常に興味深いところです。もし今も変わらず巻かれているのだとしたら教えてあげたい、アマゾンプライムというあの頃にはありえなかった時代の進歩を。