2019年4月15日(月)

 

体重計はTANITAの手でグイーンとやるいいヤツがあるのですが、電池が切れているのでもう何年も乗っていません。毎日この身体でやっていますから太った痩せたはズボンでわかりますし、昨日食べ過ぎたことは昨日のことのように覚えています。もう中年ですから油断すれば太りますし、油断しなくても太ります。体重計とは自分のことをまだ把握しきれていない、夢見る若者が乗るべきものであります。

 

 

気が重いとはよく口にしますが、「気が軽いな」とはあまり言いません。「気軽においでよ」とか「気軽にお声がけください」とか、たいてい人に言うか言われるかです。身体を軽くする方法は食べなきゃいい等色々ありますが、気を軽くする作業を自分でするのはとても難しい、気を重くしている原因のほとんどは自分ではどうにもならないことですから。

 

 

ランニングしか趣味がないと身体が重いとか軽いとかを平気で実感してしまいます、それはタイムにも表れるので誤魔化せません。足首が軋む、骨盤がついてこない、右脚に重心が傾いているとか、ささいなクセの度合いもわかります。「お、今日は調子がいいね?」なんて身体と会話してしまうほど、ランニング中は暇なのです。60分ランニングすると60分はすることがないわけです。スマホも見ずにその60分を埋めるには自分との会話しかありません。

 

 

「あー今日しんどいなー」から始まり、「まだ3キロかー、もうやめたいなー」と訴え、「早く仕事しなきゃ」と仕事のことを考え、それに飽きてくると「あのおじさん今日もきてるなー、桜散っちゃたなー、小学生もう半袖半ズボンかー、帰りにスーパーでティッシュ買おう、ざるそば食いたいなー」など溢れる情報をひたすら処理し続けるわけです。

 

 

10km走るとだいたい650kcal消費しますが、98円で安売りされていそうな菓子パン一個分と思うと脱力します。「せっかく苦労して走ったのに」が食べ過ぎの抑止力にもなりますので、その点でもランニングをすると太りにくい身体になります。でも、走るだけでは気持ちは軽くなりません。自分の知らない世界からやってきた身に覚えがないストレスは、何キロ走ろうが付いてくるから疲れます。走ると自分に詳しくなります、体重計の電池が切れたままでもいいのです。