2017年も引き続き不倫叩きがブームでした。メディアは連日のように不倫(した人)を糾弾していましたが、その成果はどこに現れているのでしょうか。不倫率の低下だったり、平日昼間のラブホテルの売上低下だったり?結局、数字で示せるのはせいぜいワイドショーの視聴率とか週刊誌の発行部数くらいなもんでしょう。

 

“メディアのメシの種”として標的にされた不倫もここに来てセクハラにシフトチェンジしつつあり、2018年は不倫の規制緩和が進みそうです。今年、不倫で叩かれた人たちが最悪だったのはバレたタイミングと言えそうです。

 

不倫するのは最低ですが、不倫ができない世の中はあんまり良い世の中とは思えないから不思議です。箱根に乱立する超高級温泉旅館なんて不倫(愛人)マネー無くしては維持できないと思います。

 

そうは言っても、もし信じていたものから裏切られたらその亀裂は小さな傷では済みそうにありません。

 

東海道・山陽新幹線「のぞみ」に亀裂が見つかった問題で、JR西日本は19日、亀裂は台車枠の両側面と底部に生じ、長さが計約44センチに達していたと発表した。枠は破断寸前で脱線もありえた重大事態で、同社は点検方法を見直し、複数の異音や異臭があれば直ちに運転を見合わせるよう社員教育を徹底するという。〜中略〜JR西は19日、大阪市の本社で問題発生後初めて記者会見し、吉江則彦・副社長兼鉄道本部長が「安全性への信頼を裏切るもので深くおわびします」と謝罪した。このトラブルを巡っては、国の運輸安全委員会が新幹線初の重大インシデントとして調査している。(毎日新聞12月19日)

 

安全を信じてやまない新幹線の台車に亀裂が見つかるなんてショックです。しかも長さが計約44センチ、決して小さくない傷です。仕事や帰省などで利用する機会が多い身には衝撃的なニュースでした。ただならない雰囲気をひときわ醸し出しているのは「新幹線初の重大インシデント」の部分。

 

インシデント?なんだそれ?

 

インシデント (英: incident) は、事故などの危難が発生するおそれのある事態を言い、ISO22300によると次のように定義されている。「Incident Situation that might be, or could lead to, a disruption, loss, emergency or crisis「中断・阻害、損失、緊急事態、危機に、なり得るまたはそれらを引き起こし得る状況」」—ISO22300 (2.1.15)(Wikipedia)

 

つまり”事故が起きそうな状態にある”ということ。想像通りの意味でした。原発事故の際に「何らかの爆発的事象」と平たく表現されたことで逆に恐怖心が煽られたのを思い出しました。

 

ニッポンが誇り続けてきた安全もいよいよ経年劣化が本格化してきた感があります。特に新幹線は技術大国ニッポンの象徴とも称される存在、毎日たくさんの人を乗せて、たくさんの物語を紡いでいる切れてはならない糸。

 

「愛とか、勇気とか、見えないものも乗せている。」仲畑貴志 / JR九州 1994年

 

「距離に試されて、二人は強くなる。」 JR東海 1992年

 

JRが安全でならない理由は、これまでの素晴らしいJRの広告たちが教えてくれます。これらのコピーが語りかけることは、電車(新幹線)はただの乗り物ではない、人と人とを結ぶツールであること。JRの偉い人たちに是非もう一度、このCMを見返して欲しい。

 

本当は、距離に負けそうな自分が怖いのです。
それがわかっているから
今日確かにあなたと会ったことを
心と体のどこかに焼き付けておきたいのです。
あなたの頬に触れていたいのです。
あなたの唇に触れていたいのです。

距離に試されて、二人は強くなる。
シンデレラエクスプレス

 

人が人に会いたいと思う気持ちは抑えられない、新幹線も不倫もどうか安全に。

 

 


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