世田谷公園

いつもランニングをしている世田谷公園のいちょうの木から銀杏がぼとぼと落ちてきて、ランニングシューズからも銀杏の香りがするこの頃。もうすっかり風物詩となった”村上春樹ノーベル賞ならず!”も無事に終え季節はぐっと秋です。いよいよ駅伝シーズンの到来です。

 

10月22日(日)の「プリンセス駅伝」(第3回全日本実業団対抗女子駅伝予選会)まであと十日!この大会で14位以内に入ったチームには駅伝女子日本一を決める「クイーンズ駅伝」(第37回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会)への出場権が与えられるだけに駅伝至上主義の実業団チームにとってはとても重要なレース。今年は全29チームがエントリー、大会の位置づけはあくまで予選会ですがクイーンズ駅伝で優勝を狙える強豪チームも出場するので走る顔ぶれはとても豪華。当日はTBSで生中継されるので増田明美さんも小噺の準備に余念がないはず。

 

実業団女子駅伝はドラマチック且つ意外な展開が多いのが魅力。部員数が少ないせいか監督の意向がチームカラーに反映されやすくユニークなチームが多いのも特徴です。あの強かった頃の佛教大学の流れをもろに受け継いだ森川監督率いるヤマダ電機とか、”Qちゃん二世”や”○年に一人の逸材”がやたら集まっては消える小出総監督率いるユニバーサルエンターテインメントとか、理由はわからないけど選手の出入りがやたら激しい本業顔負けのユニクロとか、十チーム十色。それらチームのWEBサイトを見続けるだけでも波乱万丈なストーリーを勝手に妄想できます。

 

また、選手の好不調の波が激しいのもレースを面白くする要因。TBSが推しに推した有力選手が凡走したり、TBSがノーマークの無名選手が好走したり予想外の展開が頻繁に起きますし、稀にずば抜けた速さを持つ天才肌が現れて”ごぼう抜き”とかします。さらには6区総計の距離が42kmと短いので実力差が出にくく接戦になりやすいのも醍醐味。だから戦前の順位予想もだいたい外れます。順位予想しながら見る人なんて業界関係者以外にどれくらいいるのかわかりませんが。

 

先日各チームのエントリー10名が発表されました。注目はダイハツの大森菜月さんが外れていること。この春、名門立命館大学からダイハツに入社してきた将来のエース候補は、まだ一度もダイハツのユニホームに袖を通していないのでは?怪我をお土産に実業団に入社するのは立命館のエースの宿命なのか。立命館時代は学生No.1ランナーとも呼ばれ可愛らしいルックスも相まって東京オリンピック候補として名を連ねた逸材なのに…。野球選手の肩と同じで長距離ランナーの脚も消耗品だとしたら大学はあえて強豪校を選ばないのも選択肢のひとつかもしれません。そしてもう一人の注目はエディオンの池田睦美さん。今年資生堂(東京)からいきなりエディオン(広島)に移籍しましたが、移籍したばかりでもうエントリーできるのですね。昨年のクイーンズ駅伝ではアンカーとして資生堂のシードを決めるゴールテープを切った池田さんもかつては立命館大学のキャプテン。卒業後は調子を落としていましたが、昨年のクイーンズ駅伝では区間6位で走るなど最近は復調の気配。資生堂は戦力ダウン、エディオンは戦力アップ!でも、なぜ移籍したのか気になる…。もしプリンセス駅伝を走ることがあれば、その辺を増田明美さんに教えて欲しい。たまには実用的な小噺ください。

 

それではエントリー表を見ただけのデータ1に対して私情9によるプリンセス駅伝2017の入賞チームの順位予想です。

 

1位 豊田自動織機

昨年のクイーンズ駅伝での失格が無ければ恐らくシード権を得ていたチーム。好調の福田さんが1区、去年から距離を伸ばしたエースの横江さんが3区を走れば普通に強いはず。5区は沼田さんでも菅野さんでも大崩れはないはず。4区で外人選手使えるのがデカイ。ただし予選会にはピークを持ってこないかもしれないし、先日赤羽コーチが辞めちゃったし案外5〜6位でゴールする可能性も。

 

2位 積水化学

1区森智香子さん、3区松﨑さん、5区桑原さんの3人は区間上位は間違い無し。特に松崎さんは今年絶好調なので区間賞候補。この3人に今年東洋大から入社し急成長の佐藤さんはじめ若手にスピードもある。個人的にはロードが苦手なトラック女王尾西さんの走りがみたい。アクシデントがなければ表彰台は堅いどころか優勝もある!

 

3位 京セラ

特筆すべきエースはいないけどロードに強く駅伝向きのチームな印象。今年は5,000mを中心に自己ベストを更新する選手も多く大会のダークホース的存在。昨年同様1区で足立さんが区間上位で来たらチャンスあり。どうしても佐藤監督の名前だけで応援してしまう。

 

4位 ダイハツ

3区は松田さんで区間賞候補。復活した前田さんが5区を無難に走れば上位を狙えるけど走れない場合は悲惨。あとは今年も佛教大の元エース吉本さんの復活具合も見どころ。すべてが上手くハマれば4位、ダメなら下位に沈む予感。ベテラン木崎さんの元気な姿も見たい。

 

5位 TOTO

昨年のプリンセス駅伝優勝チームなのでコースにはいいイメージを持っているはず。去年5区を走った早川さんが退部したけど代わりに松山大から中原さんが入社したのでその穴はすっぽり埋められてなお余りある戦力アップ。ただしトラックではあまり目立った活躍が無かったのが微妙。ただTOTOも京セラと同様にロードに強い印象、トラックの持ちタイム以上の脚力を発揮し今年も上位へ。4区で外人選手使えるし。

 

6位 パナソニック

エースの堀さんが何区を走るかによって大きく順位が変わる気配。森田姉妹の調子が良さそうなのと新人の渡邉さんに期待。ただ長い距離を走れる加藤さんの調子がどうなのか。昨年よりチーム力はアップしているはずなので復調傾向のベテランとスピードのある若手がうまく噛み合えば更に上位を狙えそう。

 

7位 デンソー

かつての駅伝女王も絶対エースの高島さんが資生堂に移籍した昨年は優勝どころかシード落ち。チーム全体としても下り坂な印象は拭えないけど倉岡さんのスピードと光延、小泉コンビに以前の脚が戻れば充分入賞圏内。4区で外人選手使えるし。

 

8位 ホクレン

昨年のプリンセス駅伝で5位だったメンバーがそのまま残るホクレンを8位に。繋ぎの区間で大きく遅れなければ5区、6区で踏ん張れそうな気がします。エースの清水さんがどこを走るかにもよりますが振り向けばホクレン、なんだかんだでこの辺に来そうな予感。

 

以上。日立やノーリツが8位以内に入る可能性もあるし、メンバーのほとんどが入れ替わったしまむらも気になるし、ルートインホテルズには是非とも予選会を突破して欲しいし、願望が予想を邪魔します。この答えは10月22日のプリンセス駅伝で、順位予想が大きく外れるほどの意外な展開を期待しながらテレビを見よう。

 

追記:10月22日プリンセス駅伝の結果と答え合わせはこちらから

結果発表!プリンセス駅伝2017

 


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