痛みに耐えてよく頑張った記憶はランニングをしている人なら誰でもあると思います。僕もランニングを始めた頃は痛みに耐えてばかりの毎日で「身体のために走っている割にはいつも身体が痛いだなんてランニングって一体…?」なんて思いを抱いていました。

 

ただダラダラとジョギングしていることにモチベーションが保てなくなり、本格的にランニングをしてみようと思ったのが6年前。

 

それまでは普通の靴屋さんで売っていたアディダスの”ただ軽いだけ”のシューズをボロボロになるまで履いていましたが、ランニングをするからにはちゃんとしたランニングシューズが必要だと一念発起し、銀座のasicsストアで脚を測定してもらい購入することに。

 

なぜ銀座のasicsなのか?それは当時良く観ていたMXテレビの「西谷綾子のランドリ!」の影響。この番組で度々ゲストに訪れていたのがasicsの池田美穂さんでした。

 

ランニング知識ゼロのままただ闇雲に走るだけの僕でもその時点で月間80km〜100kmくらい走っていたので、そこはもう素人ではないと自負して訪れたasicsストアで、完璧な素人の烙印を押され、ジョガーとランニング業界とのギャップを痛感しひどく落ち込みました。

 

そしてそんな素人が勧められるがままに購入した初めてのランニングシューズがGT-2170 NEWYORK(2011年発売)。asicsの定番商品で現在でもGT-2000 NEWYORKとして後継モデルが毎年発売されている人気モデルです。

ランニングを始めるならこれしかないというくらいガッチリホールディングで極上の優しさ。クッションも厚くそれでいて滑らかで走りやすい。今まで履いていた3,000円のアディダスのボロボロのやつと比べると雲泥の差、高級車の走り心地でした。ただ、ランニングシューズってもっと安いものだと思っていたので1万5千円であまりお釣りが来ないことに驚いた。

 

高級車を手に入れて調子に乗って掲げた目標は月間200km。それを買った次の日から始めてしまったものだから、走り続けて2〜3週間後、早速、痛みはやってきました。いくら良い乗り物を手に入れても運転技術が無ければ台無し…。

 

とにかく足の裏がズキズキと痛い。朝起きたら痛い、和らいだと思い走り出したらまた痛い。いわゆる「足底筋膜炎」になってしまいました。

 

足底筋膜炎とは?

足の指の付け根からかかとまで、足の裏に膜のように張っている腱組織・足底筋膜(足底腱膜とも。以降、足底筋膜に表記統一する)に炎症が起き、小さな断裂を起こして痛みをもたらす病気。多くはかかとの骨の前あたりに痛みが起こる。主に40~50歳代以上で発症するが、若い世代でもスポーツ選手などに多い。

 

原因

足の裏には、足底筋膜と呼ばれる、膜のように薄く幅広い腱が、かかとの骨から足指の付け根まで張っている。足の甲の骨は、弓状(アーチ)になって体重を支えているが、アーチを弓の弦のようにピンと張って支えているのが、足底筋膜である。丈夫な足底筋膜も、歩行やランニング、ジャンプで使いすぎたり四十歳代以降になると、古いゴム管のようにひびが入り、炎症を起こす。それが痛みの原因となる。長引くと、足底筋膜の付け根にあるかかとの骨が、とげのように大きくなり、痛みが増すこともある。ランニングなどの過使用による緊張以外には、へん平足、老化によるアーチの低下なども原因となる。長距離走をはじめとしたスポーツのほか、長時間の立ち仕事をする人も発症することがある。厚底靴の使用でも生じる場合があると報道された[5]。予防には、必要以上に足底筋膜に負担をかけないように、クッション性が高い靴底で、かかとがしっかりしていて、足にフィットする靴を選ぶ。(Wikipediaより引用)

 

簡単に言うと足底の筋肉の炎症。もともとアーチの低い扁平足気味な僕の足底では起こるべくして起こる症状ですが、最も大きな原因は”脚ができていない”ことに尽きます。まだ月間200kmを走りきれる脚がないにも関わらず走ろうとしたものだから、脚の至る所に負担がかかり、支えきれなくなった筋肉達の中でも最弱である足底筋に痛みが出てしまいました。

 

炎症なので基本的には安静にしていれば徐々に痛みは収まりますが、月間200kmを掲げてしまった以上休みたくはありません。ゆっくりでもいいから今日は5kmまで頑張ろう。よし5kmいけたらからもう1km頑張ろう。そんな目先の距離を踏むのに血眼になっているうちにどんどん痛みは増し、フォームもいびつになってきて走り始めて1ヶ月、200kmを達成して結局は無念の休養。

 

ランニングってただ走るだけの”根性”と”持久力”のスポーツではないことに気づいたのはこの時です。身体のメカニズムを知り、効率の良いラニングフォームを作り上げる。食事や気候が身体に与える変化を感じ、日常生活を見直す。道具やメンテナンスの大切さを学び、走るだけでは速くなれないことを知る。生活のあらゆるものがランニングに影響し、また影響される。あの時、銀座のasicsストアの店員に素人扱いされたことがスットンと腑に落ちました。

 

それまでは存在すら知らなかったランニング雑誌を熟読し、暇があればランニングフォームのことを考え、エスカレーターをやめ階段を使うようになり、値段ではなく身体に合ったウェアを選び、納豆を毎日食べ、そして髪を少し短めにする。思考回路がみるみるランナー仕様にモデルチェンジしていきます。

 

もちろん足底筋膜炎についても本で見たり、整体の先生に聞くなどして自分なりに学びました。

 

アイシングや湿布薬で炎症を抑えて痛みを和らげる

 

足裏とアキレス腱、ふくらはぎのストレッチでクッション性能を回復させる

 

この二点が主だった改善策ですが、根本的な問題を解決するには故障しない脚を作るしかありません。10km走れるようになったら次は12km、それができたら15kmを走ってみる。身体に残るダメージと相談して地道にゆっくりと少しずつ距離を伸ばしていくのが結局のところいちばんの近道です。

 

ランニングを始めて6年が過ぎて思うことは、頑張れば痛みは出るけど、痛みは成長の代償でもあること。痛みから学べることは多く、だからこれかも痛みに耐えてよく走るしかないんです。誰が褒めてくれるわけでもない究極の自己満足、それがランニング。

 

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。